新作「純国産糸」色無地

北見地方は昨晩から降り続いた雪は、今朝方にはついに積雪50センチ以上と、
この冬一番の大雪に見舞われてしまいました。



朝方早起きをして除雪をしてからの出勤は毎度のことながら厳しいものが
ありますね。会社に到着してからも、腰の痛みをこらえての仕事はこの時期
ならではです。



今日は京都・千總にてオリジナルで制作した、新たに織り上がったばかりの
白生地をご紹介いたします。






「牡丹唐草文」地文様共八掛付白生地。


牡丹は、2000年前から栽培されていた歴史ある花です。
隋唐時代の中国では、その容姿の美しさから富貴花、洛陽花とも呼ばれ
ましたが、花と言えば「牡丹」を指したほど愛されていました。


隋唐時代から文様に多用され幸福・富貴などを象徴として、同時に西アジア
から伝わった唐草文様を取り入れた「牡丹唐草文様」も作られました。


『立てば芍薬、座れば牡丹…』と例えられる等、牡丹は美人の例えに用い
られており、その文様は、鎌倉時代室町時代には多くの図柄が描かれ、
きものの意匠としても数多く用いられているのは周知のこと。







「葡萄唐草文」地文様共八掛付白生地。


葡萄の蔓を唐草文の主とした文様で、左右に房と葉とを配した形です。 
葡萄は、沢山の実と房を付けることから「豊穣」と「多産」を表わし、
仏教美術に多く用いられ、薬師如来の台座にもみられます。

日本へはペルシヤ、ビザンチンからシルクロードを経て、飛鳥時代正倉院
伝わり、有職紋様の一種ともされています。


時代背景では特に桃山時代に絵画的で葉も蔦ものびやかに描かれ、栗鼠が
つきものの様に書き添えられているのが特徴です。






千總オリジナルとして織り上げられた白生地は、織柄の所以と同時にこだわり
続けているのが以前のブログにもご紹介しました「純国産糸」。



品質の高い染織の元生地となる絹布つくりを目指して、純国産の絹にこだわり、
日本が誇る養蚕の歴史と技術を守り続ける取り組みを昨年から続けています。



繭作りの養繭農家、繭から糸を引く製糸工場、糸から白生地を織り上げる機屋と
提携し、100%純国産の絹を制作して、品質の良さを求め続けています。






四季の存在する日本固有の風土から生まれる、養繭農家が育てたその繭の
風合いはシワになりにくく、g品格漂う光沢感が魅力です。






アシェット婦人画報社 「美しいキモノ」’10冬号(234号)
P249には純国産絹マーク使用許諾企業一覧表 表示者登録番号 108と
当社も掲載されております。



当社のオリジナル純国産糸を使用した白生地は来年4月には発表できるようにと、
宮川呉服店オリジナル純国産絹製色無地を制作依頼をして、現在制作にあたって
いるところです。






色無地の決め手は染色する「色」に加えて、その「生地質」が最も重要な
選考ポイントになるのではないでしょうか。



上質な絹にまとわられている存在感を一度お試し頂いてはいかがでしょうか。







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●宮川呉服店 オフィシャルホームページ http://www.miyakawa-gofuku.jp
●お問い合わせ info@miyakawa-gofuku.jp

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