春色の附下

ふと気がつけば日の入りが遅くなり、日が長くなったような気がします。
冬は冬の美しさがあるのですが、少しづつ気持ちが春に近づいているようで
どこかホカホカしてくるものがあります。



そんな待ち遠しい季節を前に、春色の附下を。
薄いブルーグレー地に白上げの霞があっさりと染め上げられ、
そこに正倉院草花文様が刺繍で表現されています。



草花文様は優しい色目の色糸を用いていることから重厚すぎず、
あっさりとした仕上がり。
草花もどこか菱取りのようにメリハリを付けて縫い上げられているから
ボヤけた感じもなく統一感のある附下となっている。




合わせる帯ひとつで様々な場所で活躍ができる一枚。
金銀糸が入らない袋帯を合わせるとお茶席や、入学式・卒業式など
際立たない中でも品格ある礼を尽くす着こなしとなるのでは
ないでしょうか。



対して格調ある袋帯を合わせることで、結婚式や式典などの豪華な
場面へと様変わりもする、帯ひとつで如何様な場にも適応できる
お利口さんな一枚です。


春を迎えるこの時期は、柔らかい色目のきものにはあまり濃すぎず
あっさりとした色使いの帯を合わせても良いのではと思うところです。




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