総絞り振袖

先日もお伝えしましたように「江戸下町賑わい大市」が開催中という
こともありパラボでは店内はたくさんおお客様で賑わいをみせています。


当店では、今週はじめから店頭では華やかな振袖を一堂に陳列して
ご来店頂いているお客様にご紹介をしています。


また、通常は古典柄にこだわった本格京友禅を中心に展示などをして
いますが、今回は総絞りの振袖も充実しています。



「本疋田(ほんびった)振袖 赤地亀甲雲取りに四季花」


本疋田とは京鹿の子絞り(きょうかのこしぼり)と呼ばれる技法の
一つで、京都の絞りならではの最高の技術と熟練の技が発揮される
絞り染め


柄に表される粒ひとつひとつを手作業で絹糸で絞り、総絞りの振袖1枚に
約21万粒の疋田が、およそ2年近くをかけて施されます。




道具は自分で作った紙製の指ぬきひとつ。
粒を1つつまみ出して、4つに畳み、絹糸を8〜9周かけて、根本で2回
しっかりと結ぶといく気の遠くなるような技法。




本疋田の技法の他に、染分け絞りとして小帽子絞り(こぼうししぼり)
という技法を用いて、染めたくない部分を竹皮、紙、などで包んで柄を
出し、細かい本疋田の中にアクセントを付けています。




同じ総絞りの振袖ですが、こちらは四ツ巻絞り。
別名針疋田とも言い、木製の絞り台に専用の針を設置して、その針に
山の部分を引っ掛け、生地を折り綿糸で4回巻きます。


一見では本疋田との区別がなかなか付きにくいですが、本疋田のものと
比べてみると粒の細かの違いが良く分かりますね。


アップしている写真では少し分かりにくくてすいません。




絞りは日本でいちばん古い染色の技法で、七世紀頃にはすでに
用いられていたと言われています。


疋田絞りなどに代表される、一つの商品の単価が技術料がほとんどを
占める商品は、ここ最近、機械絞りや人件費の安価な中国など海外で
作られる絞りが増えてきているのも事実です。


価格に関しても、実際に本当の京鹿の子絞りを用いた総絞りの振袖が
一般的なセット商品の中や、セール品などに用いられることは稀では
ないかと思います。




伝統技術を用いる着物の技の中で、職人さんの育成とも言われ続けて
いますが、この京鹿の子絞り染めも間違いなく継承が困難な技術では
ないでしょうか。




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きもの洗いフェア
2月17日(月)から3月2日(火)まで
北見 : パラボ2階 宮川呉服店内特設受付
湧別 : 宮川呉服店内特設受付

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