夏の附下

最近は展示会など行事が続き、なかなか作品のご紹介が
出来ずにいましたが本日は久しぶりにご紹介をさせて頂きます。


気付けばもう6月も終盤に差しかかり、あと数日で7月です。
7月・8月は薄物の時期になりますが、今日はお祝いの席や
華やかなお茶席などにふさわしい逸品を・・・。




京友禅であしらえた駒絽地の附下着尺。


白上げの雪輪の上に、繊細に描かれた花々が何とも言えない
上品さを表しています。


柄の重みが少なからず、重すぎず。
格調のある夏帯によって、品格と上品さを兼ね合わせた逸品です。




萩や桔梗の葉の中にも優しく暈し(ぼかし)で描かれた、手技でしか
表現できない技術でしょうか。




地色は黄色に少しスパイスを加えた感のあるレモン色といったところ。

撫子や橘に表す挿し色も、盛夏に合う色使いがまた「涼」を感じ
させてくれます。



上前や胸柄などの絵柄には、金箔に加えて銀箔をあしらい、
地色と挿し色との間にポイントを加えて「格」の部分にも
気をつけています。




裏地の付かない薄物では生地が命です。
純国産糸で織り上げた五本絽が清潔感と、生地の重みを持ち安心して
お召し頂けることでしょう。



昨今、型ものやプリント友禅など染め技法も多様化して、夏ものでは
絽や紗といった生地の上に、袷柄でも使用する型を使い染め上げる
いわば生地は夏、柄は冬物・・・といった品々が多い中、その時期にしか
表現することのできない本物の薄物をご紹介しました。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●宮川呉服店 オフィシャルホームページ http://www.miyakawa-gofuku.jp
●お問い合わせ info@miyakawa-gofuku.jp

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー