友禅実演

先の創業110周年記念展示会にては、千總・型友禅実演を来場され
ましたお客様に楽しんで頂きました。


普段から目に掛かる機会が多い「小紋」の多くは型友禅。
それは手挿し、手描き友禅のどこか後ろに位置付けされているように
感じられますが、この型友禅の技法にも奥深いものがあるのです。





板張りといって反物が一枚のせられるような長い板の上に布地を貼り、
その上に型紙を寸分のくるいのないように印を丁寧に合わせて置き、
模様の大きさに合わせて大小様々の刷毛に染料を付けて摺り込んで
染めていきます。





「摺込友禅」はかなり高度な技術を要します。一色ずつ摺り込むので
色の数だけ型紙の枚数が必要になり、したがって模様が細かくなるほど
型紙の枚数が増えるわけです。


一つの柄で30枚もの型紙を使う場合もあり、一枚のきものを完成させる
ために合計百枚以上の型紙を用いるものもあるのです。




今回の色紙刷り実演仁用いられた型紙は8枚。
「月夜桜」との名の通り、月の色から桜、柳など各色必要な配色に対しての
型紙が必要となるのです。


今回は色紙用に用意された実演用の型紙と染料でしたが、実際の友禅染め
用いられる型紙などは繊細そのもの。



型紙に自然を補彫り込み、本当に美しいたかちと色を作り出す。
それは、筆よりも彫刻のほうが自由に線が描けるとうまで、技を磨いた
職人が型を超え、心にある自然の姿を描きつくすものなのでしょう。



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創業110周年記念 宮美展
ありがとうございました

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