お慶びのきも

いったい秋はいつ頃来るのだろうかと、昨日までは気温が30度近くまで達し、
このままでは秋を感じないまま冬に突入してしまいそうなくらいだった
ものの今日は一転、ずいぶんと過ごしやすい日がやってきた。

お客様宅にて頂いた、岐阜県「栗きんとん本家 すや」の栗きんとんは、
いつも通りに秋を感じることになり、やっと気候と相見えたといった
ことろでしょうか。

店頭には来年の成人式を迎えるお嬢様のお誂えが出来上がり、ご家族の
皆様が来店され、せっかくなので一度合わせてみようということで、
私も便乗して写真などを一枚撮らせてもらうことに。

白地に映える桃色の暈しの色彩に、橘を中心に四季の花が描かれている
振袖らしい振袖。

上前の丸紋には綺麗に金駒刺繍が施されていて、「友禅・箔・刺繍」と
まさに仕事の集大成。

この度合わせた帯は本袋帯「百花繚乱」。
その名の通り、黒地に織り上げられた四季折々の花々が見事に表現されて
いて、白地の振袖がより一層に引き立てられます。

振袖の友禅の色目と帯に使っている色目を加味して、重衿も別染めとして
より統一感を持たせることに。

お慶びのきものに相応しく、ご家族の皆様の最高の笑顔に立ち会えた
ことが、この仕事をしていて良かったと思える瞬間です。

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「竺仙　江戸小紋展」
ありがとうございました。

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