浴衣からひとえ

このところ店頭勤務が少なく出はらっていたお陰で、今日は終日店頭勤務に
勤める意気込みから、朝も早くから朝食を持ち込んでゆっくりメールなどを
見ることから始まった一日。


外回りが続くと内勤作業が恋しくなる傍ら、いざ今日は終始机上の仕事を
こなしていくに連れて外に出たくなる、まさに無い物ねだりとはこのこと
でしょう。


それでも外に出ていられない、溜まってい事務方の仕事をやっつけなくては
いけない現実がここにあります。


時節柄、今はまさに浴衣を着ての外出などこれから本格的になる暑い夏では
あるものの、全国的に停滞した気候はここ北海道も例外ではありません。


ゆっくりと浴衣などアップしようと写真を撮り始めてみたものの、
外のどんよりとした天気を見るとどうもそんな気分ではない。
浴衣や博多帯をところ狭しと広げている様を見かねてなのか、
ご近所テナント販売員さんたちも「忙しそうですね」なんて声を
掛けられる始末。


ただのブログ写真を好きに撮っているとは知らずに、こちらも苦笑いを
しながら無言で頭を下げるのです。


乗っていない時に無理に写真などアップしなくても良いとは思いながら、
一度始めた作業はやめられません。


事務仕事は順調に進んだものの、変なやるせなさの気持ちのまま最終的には
単衣の写真となってしまった守りの自分がいるのでした。





オフホワイト地色に線と丸を絞りで表現した、浜縮緬の楊柳地の小紋
ひとえに最適な優しい出来上がりの中に、白とブルーの2色のみの配色で
染上げられている、心なしかキリッともする一枚。




絞りで染め上げた柄付けも、線が交差したところに入る露なのかホタル
なのか地色を殺さない配色の薄ブルーがアクセントに効いていて、
これ以上ブルーが濃いと全体のバランスが悪くなり、これ以上薄いとボ
ケてしまう微妙な色彩。



秋ひとえには同系色の帯などを合わせることで、季節感に合わせる決して
重たくない印象になり、6月初めと9月には帯〆などで締め分けられても
楽しいかもしれません。





こちらの帯はエンプレス(女帝)と題された、線上げで表現した幾何学的な
柄な故、より一層着姿がシャープに感じられます。
キリット着こなすのであるなら、きものの色目が淡彩で染め上がっている
ことから、帯にも同様あまり色数が入っているものではなく単色で。
できることなら配色は2色まで、なんて帯が合うのでは。




夏ひとえに合わせる薄ものの帯も、きものの色目に合わせて暖色よりも
寒色が馴染んで、それぞれの良さを引き立たせてくれる。


一見寒い印象の感はありますが、この時期だからあえて寒く表す。
薄物の柄に雪輪文様などを使うように、普段暖色を好まれる方でも
こんなときは気分を替えてみられてもさほどの違和感はないのでは。



7月の初めにひとえの話。浴衣を諦めた様がここにあります。


連休明けから全国的に天気も回復傾向にあるとか。
暑くなったそのときにまた気持ちを入れ替えて浴衣の写真でも
撮り直そうと思うのです。







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