綴織なごや帯

「創業170周年記念 悠久の美 川島織物展」開催前にして、
貴重な史資料の運搬手段など川島担当と連日の打ち合わせが大詰めと
なっています。




川島創業170周年記念として、この度様々な記念作品を制作発表となる中、
「綴織(つづれおり)」技法のその品は現在にも完全手創りの糸一本から
妥協無く織り上げています。





綴織の発祥は古代バビロンであろうという説があるように、その織法は
ずいぶん古代からあったと見なされています。

織物として残っているものでもエジプトのコプト織(紀元前1,300年頃)、
中国の漢代、南米ペルーのプレ・インカ(チャンカイ文化)など古くから
世界各地に広がっていき、その後世界各地に広がっていき、東洋には
シルクロードから伝わったとされています。


日本へ伝わった歴史は飛鳥時代だと言われ、遣隋使や遣唐使が持ち帰った
ものと云われていますが、その後綴織は見られなくなりました。


そして、現在に繋がる綴織の発祥は江戸時代の西陣なのでした。





横糸だけで文様を表現するのが綴織。
この組織は織物において横糸をだぶつかせ、経糸が見えないように
打ち込みを多くした織り方で、平織りの一種とされるのです。


組織そのものは経糸と横糸が1:1の割合で織り上げる単純な
畦組織ですが、爪織といわれるように、細い横糸を一色一色爪先で
かき寄せて柄を作り上げる、という気の遠くなるような根気と、技術、
芸術的資質が、製織者に要求されます。


織り方は経糸の下に図案(織下絵)をおき、経糸緯糸の隙間から見える
下絵の形にしたがって杼(ひ)ですくいながら、あたかも絵を書くように
織り込んでいきます。


普段織り手には織物の裏側しか見えないため、下絵と経糸の間に
鏡を挿し込んで織り上がり具合を確認しながらの作業となります。





綴織は完全手作りのため、1点の製作に熟練者が、数ヶ月以上の
日数をかけて織り上げる事もあり、どうしても高価なものとなりますが、
平面的でなく立体的な作品も作ることが可能で、一品生産のため色合い、
柄等すべてを忠実に再現することが出来るのが最大の特徴です。



■写真の品
綴八寸なごや帯 ゆらぎ七宝紋(白銀杢地) 制作:川島織物


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創業170周年記念 悠久の美 川島織物展

平成25年10月4日(金)から6日(日)午前10時〜午後6時30分

パラボ2階 宮川呉服店特設会場  北見市大通西2丁目1番地コミニュティープラザパラボ
入場料 無料

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●宮川呉服店 オフィシャルホームページ http://www.miyakawa-gofuku.jp
●お問い合わせ info@miyakawa-gofuku.jp

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