春色の帯

昨日は2件の会議が重なり、資料作成もままならない中、慌ただしく
過ぎ去った一日です。


雪解けも終わり、やっと待ちに待った遅い春がやってきた北海道では、
今まで身体を小さくしていた冬の反動なのか、毎年この時期から公私に
渡る行事続きとなり、どこかが片手間にならないか不安もたくさん。



春の日差しは、生きるものたちの心を陰鬱から解き放つち、その春に
包まれる心地よさを演出するであろう、これからの時期に合う品々が
入荷してきた店内はどこか開放的に感じられるのです。





地色が程よいベージュ地の経錦袋帯は、若草色を押さえた配色の
色糸と交わり織り上げることで、どことなく上品に感じられ、
合わせるきものの幅を持たせてくれる一筋。





同系色の塩沢紬無地に合わせても、着物に馴染んで落ち着いた
印象となるのですが、色無地から附下、訪問着までの礼装着には
帯を主張することなく格式の高い取り合わせとして、
まさに「お利口さん」として重宝されるのでしょう。


北村武資は平成7年には「羅」で重要無形文化財保持者に認定され、
さらに平成12年、「経錦」の技術を現代に復元した功績を高く評価され、
同手法の重要無形文化財保持者に認定されています。





北村武資の経錦は基本が3色の色糸を用いて織り上げ表現されます。


以前、西陣の機屋で織り上がった8色経錦を仕入れた際のものと比べると、
染め上げた色糸のせいなのか風合いは堅く、厚くと帯芯など入れたものに
はどれくらい分厚くなるのか、という程重たく感じられたものです。


色数を増やせば良いということではなく、色数が少ない中で品良く
表現をする緻密な計算の下、制作がされていることなのでしょう。




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創業110周年記念 宮美展
ありがとうございました

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